今年前半の株式市場はAIラリー一色でした。夏以降は調整局面に入り、今後も活発なAI投資が続くのか、巨額の投資資金を回収できるのか、AIの安全性を巡る懸念、中国メモリーメーカーの台頭など、楽観的なムードは後退しています。
それでもAI関連株は現状マーケットの主役であることに変わりはなく、指数にも大きな影響を与えます。日経平均の指数ウェイト上位にあるAI関連銘柄を見てみると以下のようになりました。

※日経プロフィル提供資料を基に作成(2026年10月13日時点)
日経平均は225銘柄で構成されていますが、アドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、TDK、イビデン、キオクシアホールディングス、これら6銘柄でおおよそ34%を占めていることが分かります。
最もウェイトが高いアドバンテストが急騰すれば、6~7万円台にある日経平均を1社で1000円単位で動かす力があります。今の日経平均がこれだけ高水準にあるのはAI関連のおかげであるほかありませんね。仮にAI関連が大暴落となれば、日経平均も2万、3万円台に戻ってしまう可能性は十分にあります。
アナリストはAI株に強気
投資家からすると今後もAI株が上がるのか不安が高まっているところでしょう。ただ、AI関連株をカバーするアナリストの評価は依然として強気のままです。日経平均の指数エイト上位の評価をまとめてみると以下のようになりました。

※弊社入手データを基に作成(2026年10月13日時点)
見事に強気一色となっており、株価動向とは相反する銘柄も少なくはありません。アナリストがレーティングと目標株価を決める要因に株価水準もありますが、項目は多岐にわたります。
業績成長率の見通し、利益率の動向、受注動向、PER・PBR・EV/EBITDAといったバリュエーション指標、DCF(割引キャッシュフロー)による理論株価、業界サイクルの局面、為替、金利、景気、地政学リスク、競争力、資本政策・株主還元、経営・ガバナンスなど、さまざまな項目を総合的に勘案して割安と判断すれば「強気」に資するレーティングを付与します。
株価は投資家心理を映す数値のため、実際の業績に関係なく乱高下することが良くあります。アナリストの判断が絶対ではないものの、レポートには経営層や現場への取材、機関投資家向け説明会といった、個人投資家が直接得ることは難しい情報が盛り込まれているケースも多く存在します。銘柄を冷静に分析する参考資料として非常に有用であることは間違いないでしょう。
投資判断は遅れてやってくることも
現状だと証券会社のアナリストによるAI関連株の見通しは強気に傾いていますが、機敏にレーティングが変更されるわけでもありません。好材料や悪材料を受けて株価の上下が先行した後に、レーティングや目標株価に修正が入るケースの方が多いです。
強気から弱気に見方を変えるアナリストが増えると株価にもネガディブとなるため、そろそろ見方が変わるかもしれない・・・と投資家自身でも転換期を推測することが重要と言えます。不安定な値動きのAI関連株が再び上昇基調に回帰するのか、それとも下降していくのか、プロの意見も参考にすると新しい視点が開けるかもしれません。



