サンゲツと東リは、どちらも壁紙や床材などのインテリア・内装材を扱う企業です。今回は、この2銘柄の業績や株価、配当金の推移、配当利回りを比較し、なぜ高配当銘柄として人気を集めているのかを詳しく解説します。
サンゲツvs東リ
下記の一覧表は、サンゲツと東リの業績、株価、配当権利確定日、配当金額、利回りの比較です。どちらも5%前後の高配当に加え、サンゲツは長期的な増配を続けていること、東リは業績回復や株主還元を進めていることから注目されています。
ただし、両銘柄とも株主優待は実施していません。優待を目的とした投資には向いていませんので、ご注意ください。

サンゲツ(8130)
サンゲツは、壁紙や床材、カーテンなどのインテリアを企画・開発・製造・販売まで一貫して行う企業です。住宅だけでなく、オフィスや商業施設、ホテルなど幅広い用途で利用されており、国内壁紙市場ではトップクラスのブランド力を誇ります。
サンゲツの業績
2026年度の売上高は約2060億円、営業利益は約194億円でした。2027年度は売上高が約2130億円、営業利益が約190億円となる予想です。直近5年間では、売上高はほぼ横ばいで推移する一方、営業利益にはやや減益傾向が見られます。
株価は比較的安定
2026年8月時点の株価は約3100円です。2020年に新型コロナウイルスによる建設需要停滞の影響で、約2100円から約1400円まで下落しました。その後、2023年頃から建設・リフォーム需要の回復とともに株価も上昇し始め、2024年には約3600円まで回復しています。
景気や建設需要による影響を受けやすい反面、インテリア資材の製造・販売事業による安定した業績により株価は比較的安定している傾向があります。急騰・急落が少なく、2024年以降は約3000円前後をほぼ横ばいで緩やかに推移しています。
株主優待は未実施。「隠れ優待」の場合も?
サンゲツは、現時点で株主優待制度を導入しておらず、これまで一度も実施されていません。
ただし、決議権をインターネットで行使すると電子ギフト500円分がもらえる「隠れ優待」が実施される場合があります。3月末に100株以上保有する株主が対象ですが、必ずしも毎年実施されているわけではありません。
サンゲツの配当金と配当方針
2027年度の配当金は、9月末の中間配当が77.5円、3月末の期末配当が77.5円で、年間1株当たり155円となる予想です。12期連続で増配となった2026年度と同じ金額を維持する見込みです。
サンゲツは配当方針として、安定配当を基本とし、年間1株当たり155円以上および配当性向60%以上を目標に掲げています。
サンゲツの利回り
1株3100円で100株購入した場合、投資金額は31万円になります。年間の配当金額は1万5500円となり、配当利回りは約5.0%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2023年度は約5.7%、2024年度は約4.9%、2025年度と2026年度は約5.1%でした。毎年5%前後の高配当が継続していることが分かります。

東リ(7971)
東リは、床材やカーペット、壁装材などのインテリアを製造・販売するだけでなく、施工・メンテナンスまで一貫して提供する企業です。商業施設やオフィス、病院、学校など様々な空間の内装に使われています。また、その他の建材も取り扱う内装材の総合メーカーです。
東リの業績
2026年度の売上高は約1123億円、営業利益は約51億円でした。2027年度は売上高が約1120億円、営業利益は約41億円となる予想です。直近5年間の業績は、売上高はほぼ横ばいである一方、営業利益は急落とV字回復を繰り返しています。
株価上昇の理由
2026年8月時点の株価は約700円です。2022年まで約200円前後だった株価は、2023年頃から上昇し始め、2026年には約800円の高値を記録しました。株価上昇の背景には、業績の急回復と株主還元姿勢の高評価があると考えられます。
東リの営業利益は、2022年度の約8.8億円から、2023年度には約35億円、2024年度には約50億円まで大幅に回復しています。また、2024年に自社株を買い戻すことで株の価値が上がりやすくなる仕組みである自己株式取得を実施し、これが株主還元強化だと高く評価されました。
株主優待は未実施
東リは、現時点で株主優待制度を導入しておらず、これまで一度も実施されていません。
東リの配当金と配当方針
2027年度の配当金は、9月末の中間配当が10円、3月末の期末配当が24円で、年間1株当たり34円となる予想です。4年連続で増配となった2026年度と同じ金額を維持する見込みです。
東リは配当方針として、業績に応じた無理のない安定配当を掲げています。配当と自己株式取得による株主還元を強化する方針です。
東リの利回り
1株700円で100株購入した場合、投資金額は7万円になります。年間の配当金額は3400円となり、配当利回りは約4.9%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2023年度は約4.6%、2024年度は約5.6%、2025年度は約5.0%、2026年度は約5.6%でした。株主還元強化後は、毎年5%前後の高配当が継続しています。

まとめ
サンゲツと東リは、どちらもインテリア・内装材を扱う企業で、住宅やオフィス、商業施設など幅広い場所で需要があることが特徴です。サンゲツは安定した業績と12期連続増配、東リは業績回復や株主還元の強化が評価され、配当利回りが5%前後と高い水準にあることから、配当を重視する投資家から人気を集めています。
一方で、これまで高い配当利回りが続いていたからといって、今後も同じ水準の配当が続くとは限りません。業績が悪化すれば減配となる可能性があり、株価が上昇すれば配当利回りが低下することもあります。
高配当という理由だけで投資を決めるのではなく、今後の業績や配当方針、株価の水準なども確認したうえで、長期的に配当を維持・増配できる企業なのかを考えることが大切です。



