今回解説していく通貨はニュージーランド(NZ)ドル米ドル(nzd/usd)です。テクニカル面では「三角保ち合い」相場が継続しており、状況としてはやや煮詰まりつつあるようです。保ち合いをブレイクした場合はさらに下値余地が拡大するだけに注意が必要となります。ファンダメンタルズではNZ中銀の金融緩和政策が一段落した可能性もあり、まずはブレマン新総裁の下で開催される新年最初の会合に注目しておきましょう。
今後のNZドル米ドルの相場焦点:NZ中銀の金融緩和は一段落か
まずはNZの現在の金融政策状況を確認していきます。
NZ準備銀行(RBNZ、中央銀行)は2021年10月に金融引き締めを開始。2023年5月に政策金利を5.50%まで引き上げて、2024年8月から金融緩和局面へと移行しました。現在の政策金利は2.25%です。
●RBNZが金利の引き下げを決めた11月直近会合での声明文では
・金利を2.50%に据え置くか、2.25%に引き下げるかの選択肢について議論した
・消費者物価指数は2026年半ばに目標レンジの中央値である2%付近を回復するだろう
・インフレ見通しに対するリスクは均衡している
・金利の今後については中期的なインフレと経済の見通しの動向に左右される
などの見解が示されました。
また、12月1日付で新総裁に就任したブレマン氏はその後に「経済は11月の予測に沿って推移している」「政策金利はしばらくの間2.25%にとどまるだろう」などと言及。RBNZの金融緩和政策は一段落した可能性も高まっています。
NZドル米ドルの週足分析:「三角保ち合い」が継続中
下図のチャートはNZドル米ドルの週足チャートになります。

現在も2021年2月高値を始点とする下降トレンドライン(チャート上の黄色実線)がレジスタンスとして機能している一方、2020年3月安値の0.5470米ドル(チャート上の青色実線)も含めた「三角保ち合い」相場が形成されています。
また、チャート下部に追加した「DMI」で確認すると、トレンドの強さを示すADXこそ上昇基調が一服しているものの、現在も-DI>+DI(下落トレンド)を示唆。今後は「三角保ち合い」を下方向にブレイクする可能性に関しても警戒するべきでしょう。
NZドル米ドルの月足分析:「三角保ち合い」ブレイクで0.5米ドル割れもあるか
今度はより長期的なチャートから相場の流れを改めて確認していきましょう。下図はNZドル米ドルの月足チャートです。チャート上の黄色および青色実線は週足分析で紹介したものと同じです。

チャート下部の「DMI」ではこちらも-DI>+DI(下落トレンド)となっていますが、保ち合い相場が煮詰まりつつある現状が反映されたためか、トレンドの強さを示すADXは低位で推移しています。
なお、週足分析では「三角保ち合い」を下方向にブレイクする可能性について述べましたが、同水準をしっかりと下抜けると09年3月安値0.4895米ドル(チャート上の丸で囲った部分)まで下値余地が拡大することになります。
今後の取引材料・変動要因をチェック:新総裁の最初の会合を注視
最後に今後1カ月間の重要イベントも確認しておきます。注目は期間外ではあるものの、2月18日に予定されているNZ準備銀行(RBNZ)の金融政策決定会合。ブレマン総裁の下で初めて開催される金融政策会合となるため、声明文などで前回から変化が生じるかを注意深く見極める必要があるでしょう。
その他のイベントは以下の通りとなります。
今後1カ月の重要イベント
1月22日 米国 11月PCEコア・デフレーター
1月23日 NZ 10-12月期消費者物価指数(CPI)
1月27-28日 米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)
2月6日 米国 1月米雇用統計
2月11日 米国 1月消費者物価指数(CPI)



