BTC、先週末の下落から切り返す
代表的な暗号資産のビットコイン(BTC)は2026年10月21日21時頃、対円では前週(7日前)比0.2%安の1319万円前後で取引されています。BTCドルが8万3400ドル台と、年初以来の下落率は約4.7%前後です。
BTC円は15日夜、1300万円割れで下値を試すと、1357万円台まで下げ幅を広げました。ただ、そこから一転切り返すと、1300万円超まで回復。一巡後は1280万円割れまで緩む場面がありましたが、週明けは持ち直すと1320万円台まで再び持ち直しました。
BTCドルは8万ドルを下回る水準まで急落する場面があったものの、週末以降は底堅い展開となりました。8万ドル超えで上下しながら、8万3500ドル前後まで上昇しました。

※Trading Viewより
スイス、個人向け現物ビットコインETFを初承認
スイス金融市場監督機構(FINMA)が10月20日、同国で初めて個人投資家向けの現物ビットコインETFを承認しました。
これまでスイスにはSIX証券取引所上場のビットコインETPが複数ありましたが、ETPは「債務証券」扱いで一部の投資家層には手が届きにくい面がありました。今回は正式な「投資ファンド」として承認され、通常の証券口座から購入できる形態になります。
FINMAが認めたのは分散投資義務の例外措置です。ビットコインについて「他の多くの暗号資産より取引履歴が長く、取引量もはるかに大きい」と判断し、単一資産でのファンド組成を認めました。発行体はFINMAの方針で非公開ですが、他社も申請済みまたは申請予定とされています。
米国で2024年1月、香港でも同年に現物型ETFが解禁されました。日本はまだですが、制度の地図は確実に書き換わっています。

※Trading Viewより
ステーブルコインの送金、1時間4億ドル超え
CoinbaseとThe Block Researchが10月20日、共同レポート「The Always-On Dollar」を公開しました。
2026年第3四半期(7-9月)の調整後送金量は1時間あたり平均4億ドル超、四半期合計は8910億ドルに達しました。2023年初頭と比べて4倍の規模です。
もうひとつ目を引くのが「73%」という数字です。直近12カ月のステーブルコイン送金の約73%が、米銀の営業時間外(土日・平日夜間や早朝)に行われていました。伝統的な銀行送金なら翌営業日扱いになる時間帯に、7割以上が動いています。
「ステーブルコイン=価格が安定した暗号資産」という見方はまだ多いですが、実態は「24時間動き続けるドルの配管」として使われている局面の方が多くなっています。1時間4億ドルという数字は、その規模を端的に示しています。
MastercardがAI決済と不正検知を同時展開
米ラスベガス開催の「Money20/20」で、Mastercardが立て続けに2本の発表を行いました。
「Agent Pay for Machines」は、AIエージェントが自律的に決済できる仕組みです。6月発表のプログラムで、今回は開発者向け早期アクセスが始まりました。Coinbase、Cloudflare、BVNKなど6社とのパイロットを経て段階的に開放が進みます。
核になるのが「x402プロトコル」で、AIエージェントが外部サービスの料金を求められると署名付きの支払いバウチャーを自動送信する仕組みです。実際のデモでは、マーケティング会社のAIエージェントが2つのサービスに合計9回の支払いを自律的に完結させました。人間が決めたのは予算の上限だけです。
「Stablecoin Security」は、ステーブルコイン決済の実行前に資金の出所を調べ、詐欺・制裁違反などのリスクをスコアリングするAPIサービスです。まず北米でスタートし、世界展開は2027年の予定です。
AIが自律決済する仕組みが広がるほど、人間の確認は減っていきます。その安全担保を機械に任せるセットで出してきた点に、Mastercardの狙いがあると思います。
金融庁、DeFi・DEXの制度点検に着手
金融庁は10月20日、「デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会」の令和8事務年度初会合を開きました。DeFi、DEX、ステーブルコイン、資産のトークン化を対象に制度の点検に入ります。
野村ホールディングスはDeFiやウォレットの規制を海外並みの自由度に合わせるよう求めました。制度差が大きいままでは事業者が海外に移り、日本市場が取り残されるという問題意識からの要望です。
DeFiとDEXは管理者が存在しないため「誰を監督するか」が定まりにくく、既存の金商法・資金決済法をそのまま当てはめると過剰規制か規制の空白かのどちらかになりやすい構造があります。今回はあくまで「点検」の開始ですが、金融庁がDeFiを正面から制度設計の対象に据えたことは、ひとつの転換点だと見ています。



