株主優待を活用すれば、投資をしながら食料品やギフトを手に入れられるのが大きな魅力です。特に「業務スーパー」を展開する神戸物産と、建設機械レンタル大手のカナモトは、優待内容に食料品関連が含まれており、日常生活に直結する利点があります。今回は、この2銘柄について、株主優待の内容や配当金の権利確定日、実際にどのくらいの利回りが得られるのかをご紹介します。
神戸物産(3038)
神戸物産は、日本全国に1000店舗以上を展開する「業務スーパー」を経営する企業です。また、「プレミアムカルビ」などの飲食店展開、全国19カ所での太陽光発電所の運営など様々な事業に取り組んでいます。
神戸物産の株価
2025年9月時点の株価は約4300円です。2016年までは500円以下で推移していた株価は、2017年頃から上昇し始め、2021年には約4600円まで上昇しました。2021年以降の株価は、約3000円から約4700円の間で頻繁に株価変動を繰り返しており、比較的株価変動が大きい傾向が見られます。
神戸物産の株主優待
神戸物産の株主優待は、毎年10月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、株式の保有数および保有年数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は「Gyomuca」カードです。
「Gyomuca」カードとは、業務スーパーで利用できる電子マネーとポイントカードが一体となったサービスです。また、「Gyomuca」カードはVJAギフトカードもしくは神戸物産グループ商品の詰合せと引き換えることもできます。
株式の保有数および保有年数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。
神戸物産の配当
2025年度の配当金は、10月末の期末配当にて、年間1株当たり26円となる予想です。この金額は、2023年度の22円、2024年度の23円から2期連続で増配しています。
株主優待・配当金はいつもらえる?
株主優待と配当の基準日は10月末の決算期末です。株主優待は、1月中旬頃に「Gyomuca」カードが送付され、ギフトカードや商品詰合せと交換する際は、届いた「Gyomuca」カードに同封された説明書に沿って引換連絡をすれば、手続き完了後に送付されます。
神戸物産の利回り
1株4300円で100株購入した場合、投資金額は43万円です。配当金は2600円のため、配当利回りは約0.6%になります。また、初年度は株主優待として年間で約1000円相当の「Gyomuca」カードが贈呈されるため、配当と優待を合わせた利回りは約0.8%です。
株式の保有数および保有年数に応じた配当と優待を合わせた利回りの一覧は、下記の表をご参考ください。
カナモト(9678)
カナモトは、油圧ショベルやダンプトラック、仮設資材などの建設機械やオプションアイテムのレンタルを行う企業です。全国に500カ所以上の拠点を展開し、レンタルアイテムは約81万点にも及びます。また、建設現場で使用される鉄鋼製品の販売や情報機器レンタル、中古建設機械の販売なども行っています。
カナモトの株価
2025年9月時点の株価は約3500円です。2011年まで500円以下で推移していた株価は、2014年に約4800円まで上昇しました。比較的株価変動が大きく、約1800円から約4000円の間で何度も変動を繰り返していますが、2022年以降は右肩上がりの傾向が続いています。
カナモトの株主優待
カナモトの株主優待は、毎年10月末の権利確定日に、500株以上の株式を1年以上保有する株主に対して、株式の保有数および保有年数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容はカタログギフトです。
カタログギフトには、「白い恋人」や「北海道産黒毛和牛」など、北海道の名産品が掲載されています。株式の保有数および保有年数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。
カナモトの配当
2025年度の配当金は、4月の中間配当で45円、10月末の期末配当で45円の、年間1株当たり90円となる予想です。この金額は、2023年度の75円、2024年度の80円から2期連続で増配しています。
株主優待・配当金はいつもらえる?
株主優待の贈呈時期は10月末の決算時、配当金は4月と10月の年2回です。株主優待は、1月頃にカタログギフトが送付され、希望商品選択後、約2週間ほどで配送されます。なお、希望商品の申込期限は約半年間です。
カナモトの利回り
1株3500円で500株購入した場合、投資金額は175万円です。配当金は4.5万円のため、配当利回りは約2.6%になります。また、1年以上継続して保有した場合、株主優待として年間で約2000円相当のカタログギフトが贈呈されるため、配当と優待を合わせた利回りは約2.7%です。
株式の保有数および保有年数に応じた配当と優待を合わせた利回りの一覧は、下記の表をご参考ください。
まとめ
神戸物産とカナモトの株主優待と配当金について詳しくご紹介しました。
神戸物産の株主優待は日常的に使いやすいメリットはあるものの、利回りの低さがデメリットです。一方のカナモトは、カタログギフトを楽しめることと利回りの高さがメリットですが、1年以上の継続保有が必要なことと最低投資金額が高いデメリットがあります。
それぞれのメリットとデメリットを把握した上で、投資先として検討してみてはいかがでしょうか?