株主優待で人気のカタログギフト。その中でも、ノバレーゼと東海カーボンは、保有株数や保有年数に応じてグレードが変わる「選べるギフト」が魅力の銘柄です。今回は、この2銘柄について、株主優待の内容や配当状況、株価推移を整理しつつ、うわさされている「廃止」の可能性について考察します。
ノバレーゼ(9160)
ノバレーゼは結婚式の企画・演出を行う企業です。婚礼衣装レンタルや写真、映像、装花、ギフトなど結婚式関連サービスの提供を行っています。また、運営している結婚式会場は、平日はレストランとしても営業を行っており、結婚式以外の顧客にもアプローチしています。
株価は下落傾向
2025年11月時点の株価は約330円です。2023年6月に上場したばかりの銘柄ですが、上場直後から下落が続き、約570円だった株価は2024年1月には約280円になりました。その後は小さな変動はあるものの、約300円前後で緩やかに推移しています。
上場廃止のうわさは本当?
結論からいうと、ノバレーゼは上場廃止にはなりません。2026年3月30日をもって、ノバレーゼが同じく結婚式関連企業の「エスクリ」を吸収合併することが発表されました。そのため、エスクリの株式は上場廃止となり、エスクリの株式1株に対してノバレーゼの株式が0.558株割り当てられます。
株主優待のカタログギフトはいつもらえる?
ノバレーゼの株主優待は、毎年12月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、保有株数および保有年数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容はレストラン割引券と特選ギフトもしくはカタログギフトです。
カタログギフトを受け取るには、事前の申し込みが必要です。申し込み完了後、WEBカタログは3月半ば頃、特選ギフトは4月末から5月半ば頃に届きます。保有株数および保有年数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。

ノバレーゼの配当は無配当
2025年度の配当金は、無配当となる予想です。ノバレーゼは上場以来、無配当が続いています。
ノバレーゼの利回り
1株330円で100株購入した場合、投資金額は3.3万円です。配当金はありませんが、初年度は株主優待として約2000円相当の特選ギフトが贈呈されるため、優待利回りは約6.1%になります。
保有株数に応じた配当と優待を合わせた利回りの一覧は、下記の表をご参考ください。

東海カーボン(5301)
東海カーボンは、自動車用タイヤの補強材や黒色顔料などに使われるカーボンブラックや黒鉛電極、ファインカーボン、負極材などの黒鉛を用いた製品や関連製品を製造・販売する企業です。カーボンブラックと黒鉛電極は世界トップシェアを誇ります。
株価は低迷継続中
2025年11月時点の株価は約1000円です。2016年までは約300円だった株価は、2017年に株主優待を導入したことをきっかけに上昇し、2018年には約2300円の高値となりました。
しかし、2020年には約700円まで下落し、2021年に約1800円まで回復するものの、2022年以降は約1000円前後に低迷しています。
株主優待のカタログギフトはいつもらえる?
東海カーボンの株主優待は、毎年12月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、保有株数および保有年数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容はオリジナルカタログギフトです。
カタログギフトは、毎年3月下旬頃に発送されます。保有株数および保有年数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。

株主優待は廃止される?
東海カーボンの株主優待は、現時点で廃止される予定はありません。また、2017年に新設されて以降、一度も廃止されたことはありません。
東海カーボンの配当は維持
2025年度の配当金は、6月末の中間配当で15円、12月末の期末配当で15円の、年間1株当たり30円となる予想です。この金額は、2024年度と同じ金額を維持しています。
東海カーボンの利回り
1株1000円で100株購入した場合、投資金額は10万円です。配当金は3000円のため、配当利回りは約3.0%になります。また、1年以上継続して保有した場合、株主優待として約2000円相当のカタログギフトが贈呈されるため、配当と優待を合わせた利回りは約5.0%になります。
保有株数および保有年数に応じた配当と優待を合わせた利回りの一覧は、下記の表をご参考ください。

まとめ
ノバレーゼと東海カーボンについてまとめました。どちらもカタログギフトを含む株主優待制度が魅力です。また、うわさされている上場廃止や株主優待廃止についても、現時点では確認されていません。
しかし、株価の下落傾向が見られるため、業績悪化やさらなる株価下落が続けば、廃止される可能性も考えられます。投資先として検討する場合は、今後の業績や株価の情報を継続的に確認することが重要です。


