ビットコイン、下げ止まった
代表的な暗号資産のビットコイン(BTC)は2026年6月18日13時頃、対円では前週(7日前)比2.5%高の1032万円前後で取引されています。BTCドルが6万4100ドル台と足もとでは持ち直していますが、年初来では約26.8%安と大幅に低い水準での値動きです。
ここ1週間、BTC相場は下げ渋る動きが目立ちました。BTC円は1000万円割れでは底堅くなり、週明け15日夜中には1077万円台まで上昇します。6日未明につけた直近安値948万円からだと、13%超の戻り幅です。
BTCドルも6万1000ドル台で底固めをすると、6万7000ドルまで買い戻されました。米国とイランが暫定和平で合意し、中東情勢の緊張緩和への期待が高まったことが背景にあります。停戦協議の進展を受けて原油価格が急落し、インフレ懸念が後退。リスク選好が強まり、その流れがBTC市場にも波及しました。

※Trading Viewより
もっともその後は伸び悩み、18日早朝にBTCは対円で1025万円台、対ドルでは6万4000ドル割れまで売り戻されました。12日に久しぶりの純流入を記録した現物ビットコインETFでしたが、本格的な資金回帰には遠く、再び純流出へ。これがまずは重しとなったようです。
その後、金融市場が注目していた米連邦公開市場委員会(FOMC)がタカ派的な据え置きだったことから、米金利が上昇し、為替ではドル高が進みました。リスク資産への売り圧力も増し、週初に作ったロングの投げが出たようです。

※CoinMarketCapより
クジラはしっかりと集めてる?!
ビットコイン価格が調整局面を迎える中、市場の裏側では大口投資家(クジラ)や長期保有者による力強い買い集めの動きが進行しています。オンチェーンデータによると、6月1日から14日までのわずか2週間で、大口保有者のウォレットが約12万5000BTCもの大量の数量を市場から吸収したことが確認されました。
「Bitcoin metric near ‘low-risk’ zone after holders absorb 125K BTC in June」cointelegraph
(ビットコインに底打ちサイン?12.5万BTC買い集めで反発期待高まる)
この背景には、短期的な売り圧力を実需の買いが相殺している構造があります。主要な暗号資産取引所のビットコイン残高も2月以降に約8万BTC減少しており、市場の流通供給量が引き締まっています。目先の下落に動じない長期保有者の比率が高まっている事実は、現在の価格帯が中長期的なサポートラインとして機能している強力な裏付けです。

※Trading Viewより
ブラックロックETF、毎月分配モデル
世界最大の資産運用会社であるブラックロックが、新たなビットコイン現物利回りETF「BITA」をナスダック市場に上場させました。この商品はビットコインの現物を保管しながら、オプション取引の一種であるカバードコール戦略を組み合わせることで独自の収益構造を持たせている点が大きな特徴です。カバードコール戦略とは、保有する資産を対象にコールオプションを売ることで定期的な収益を得る手法です。
これにより投資家は、ビットコインの価格上昇による恩恵を期待できるだけでなく、毎月分配金というインカムゲインを定期的に受け取れるモデルを実現しています。これまでキャピタルゲイン目的の投機が主流だった暗号資産市場において、安定した定期収入を求める年金基金などの長期機関投資家を引きつける新しいインフラとして注目されています。
ストラテジー社の売却報道とその後の買い増し
ビットコインの筆頭保有企業であるストラテジー社が、5月下旬に32BTCを売却したことが書類で明らかになり、市場に一時的な動揺が走りました。創業者の「決して売るな」という姿勢からの変化が不安を煽りましたが、この売却は永久優先株の配当金を支払うための、極めて限定的な財務上のコスト調達に過ぎませんでした。

実際、同社は直後の6月中旬に合計で3000BTC以上のビットコインを追加購入しました。報道された32BTCという微量な売却をはるかに上回る規模の買い増しを執行しており、同社が市場全体の「純購入者」としてビットコインを蓄積し続けるスタンスには一切の揺らぎがないことが実証されています。
価格は年初来で大幅安の水準にあるものの、長期保有者の買い集め、ブラックロックの新商品上場、ストラテジー社の買い増しと、足元では強気の材料も着実に積み上がっています。相場の回復には時間がかかるかもしれませんが、中長期の視点で見れば、今の水準を仕込みと捉える動きが静かに広がっているのかもしれません。
今週のまとめ↓






