BTC、一転して売りが強まる
代表的な暗号資産のビットコイン(BTC)は2026年10月14日18時頃、対円では前週(7日前)比0.6%安の1321万円台で取引されています。BTCドルが8万3400ドル前後と、年初以来の下落率は約4.7%前後です。
BTC円は6日夜、1370万円手前で頭を抑えられると売り戻しが優勢となりました。9日未明には1268万円付近と直近高値からの下落率は約7.4%まで拡大。その後、1330万円台まで切り返すも、13日朝には1290万円割れまで下押ししました。
BTCドルも8万7000ドル手前から8万300ドルまで大きく売り込まれました。週末から週明けにかけて買い戻されるも、8万4000ドル超えから再び失速しました。

※Trading Viewより
中東の緊張が引き金、レバレッジ清算が増幅
ホルムズ海峡での軍事的な緊張が高まり、原油価格が大幅に上がりました。物価上昇への警戒から米長期金利も上昇し、「わざわざリスクを取らなくていい」という空気が広がって暗号資産から資金が出ました。
これに輪をかけたのがレバレッジの強制解消です。10月8日の24時間で清算された先物は約11億ドル。内訳はETHが約3.2億ドル、BTCが約2.9億ドルで、ETHの方が大きかった。上昇を見込んで積み上がっていたポジションが一斉に手仕舞いさせられ、売りが売りを呼びました。
13日の再下落は韓国の株式市場(KOSPI)の急落が重なり、アジア株と暗号資産が同時に売られる展開になりました。株式と暗号資産が足並みをそろえてリスクオフになるケースが最近は増えています。
「Crypto Selloff Deepnes」 cryptotimes

※Trading Viewより
ビットマインのETH戦略
企業がBTCを財務資産として大量保有する戦略は広く知られていますが、これをETHで実践しているのがビットマイン イマージョン テクノロジー(Bitmine Immersion Technologies、BMNR)です。もともとビットコインの採掘会社でしたが、2026年に入ってETHの大量購入・運用へ軸足を移しました。
10月初旬時点の保有量は約601万ETH。イーサリアムの流通総量(約1.2億枚)の約4.9%です。ひとつ補足しておくと、BTCには「2100万枚」という上限がありますが、ETHにそういった上限はありません。ただし2021年以降、取引のたびに一定量が自動消却(バーン)される仕組みが加わり、発行と消却がほぼ釣り合った状態になっています。「流通量の4.9%」という数字はそのうえでの話です。
「Bitmine adds 12532 ETH as Tom Lee flags potential…」The Block
つまり「保有しながら稼ぐ」仕組み
ビットマインは保有ETHの約84%(約506万枚)をステーキングに回しています。ステーキングとは、持っている資産をネットワークの取引検証に提供して報酬をもらう仕組みで、感覚的には銀行預金の利息に近い。ただし元本保証はありません。
同社の試算では年間約3.6億ドルの収益が見込めるとしていますが、これは会社の推計値であって確定した数字ではありません。BTCは「持って上がるのを待つ」、ETHは「持ちながら稼ぐ」。そういう使い方の違いが、企業の財務戦略にも出てきました。

※Trading Viewより
正規品に見せかけたLedgerの…
ハードウェアウォレット大手のLedger(レジャー)は10月10日、流通段階で改ざんされた製品の存在を認めました。東南アジア系の販売業者を経由したとみられる製品に被害が集中しています。
外見は通常のLedger Nano Xと区別がつきません。ところが内部には不正な回路基板と携帯通信用の部品が仕込まれていました。
この不正部品は、初期設定時に画面に表示される24単語の「リカバリーフレーズ」(ウォレットの鍵となる情報)を読み取り、外部に送信する仕組みです。通常のセキュリティ検証をすり抜けるよう作られており、ユーザーが気づくのはほぼ不可能でした。被害規模はまだ調査中ですが、独立した調査では約9300万ドル分の資産が流出した可能性が指摘されています(Ledger未確認)。
Ledger社のシステム自体は無事で、ソフトウェアの問題ではありません。今回の件が突きつけているのは、「正規ルートで買っても、物理的に安全かどうかは別問題」ということです。同社は、すでに設定済みの場合は新しいシードで資産を移すよう呼びかけています。
「Ledger Confirms Hidden Hardware Implant in Affected User's Wallet 」Bitcoin.com



