一度は株主優待を「廃止」したものの、再び復活させた企業に注目が集まっています。「くら寿司」と「柿安本店」もその代表例で、優待内容の変更や再開の背景が気になる方も多いのではないでしょうか。本記事では、両社の株主優待の内容や使い方に加え、株価や配当についても分かりやすく解説します。
くら寿司(2695)
くら寿司は、大手回転寿司チェーン「無添くら寿司」を運営する外食企業です。日本国内に約670店舗を展開しており、皿カウントシステムと、それに連動した抽選ゲーム『ビッくらポン!』などの独自システムが家族連れから支持されています。
株価変動はやや大きい傾向
2026年3月時点の株価は約3500円です。2013年まで1000円以下だった株価は、2018年には約4100円まで上昇しました。その後、2020年には新型コロナウイルスの影響で約1700円まで下落し、2024年には株主優待の再導入をきっかけに約5300円まで上昇しており、株価は比較的大きく変動しています。
株主優待の廃止と再導入はいつ?
くら寿司の株主優待は、毎年4月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、保有株数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は、お食事券です。保有株数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。

くら寿司は、2024年12月に公平な利益還元を理由に株主優待の廃止を発表しました。しかし、株主からの要望を受け、2025年2月に廃止の撤回と株主優待内容の一部変更を発表しています。
再導入後は、1000円ごとに1枚利用できた500円分の割引券から、金額の制限なく利用できるお食事券に変更されました。また、選択可能だった電子チケットは廃止され、紙の優待券に統一されています。
配当金は連続増配
2026年度の配当金は、10月末の期末配当にて年間1株当たり30円となる予想です。この金額は、2025年度の20円から増配しています。
くら寿司の利回り
1株3500円で100株購入した場合、投資金額は35万円です。配当金は3000円なので、配当利回りは約0.9%になります。また、株主優待として2500円相当のお食事券が贈呈されるため、優待利回りは約0.7%、配当と優待を合わせた利回りは約1.6%です。
保有株数に応じた、配当と優待を合わせた利回りの一覧は、下記の表をご参考ください。

柿安本店(2294)
柿安本店(以下、柿安)は、松阪牛を中心としたブランド牛・豚・鶏の精肉会社です。また、「柿安ダイニング」などの惣菜専門店や、和菓子店「口福堂」、すき焼き・懐石料理店「柿安」などのレストランを展開するほか、しぐれ煮などの食品販売など、さまざまな食関連事業を行っています。
株価はゆるやかに上昇中
2026年3月時点の株価は約2800円です。2012年まで約1000円以下だった株価は、2018年には約3400円まで上昇しました。その後、2020年には新型コロナウイルスによる外食事業の低迷、2023年には物価高によるコスト上昇などの影響を受け、一時的に株価が下落しました。
しかし、惣菜や和菓子事業の堅調さにより比較的短いスパンで回復しており、長期的に見るとゆるやかに上昇しています。
株主優待の使い方
柿安の株主優待は、毎年4月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、保有株数および保有年数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は、優待利用券および柿安グルメフリーチョイス引換券です。
株主優待は、毎年7月下旬頃に郵送され、優待利用券は一部を除くレストラン・惣菜店・和菓子店で利用できます。有効期限がある点と、おつりが出ない点には注意が必要です。
柿安グルメフリーチョイス券は、1万円相当の商品セットです。好きな商品を1点選び、申込ハガキに必要事項を記入して期限内に投函すると、後日商品が自宅に届きます。
保有株数および保有年数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。

柿安の株主優待はいつ廃止?
柿安は、2022年2月末に公平な利益還元を理由に株主優待を廃止しました。しかし、中長期的に保有する株主を増やす目的で、2024年4月末の権利確定分より株主優待制度を再導入しています。
配当金は連続増配
2026年度の配当金は、4月末の期末配当にて年間1株当たり85円となる予想です。この金額は、2023年度から3期連続で同じ金額を維持しています。
柿安の利回り
1株2800円で100株購入した場合、投資金額は28万円です。配当金は8500円なので、配当利回りは約3.0%になります。また、初年度は株主優待として1000円相当の優待利用券が贈呈されるため、優待利回りは約0.4%、配当と優待を合わせた利回りは約3.4%です。
保有株数および保有年数に応じた、配当と優待を合わせた利回りの一覧は、下記の表をご参考ください。

まとめ
「くら寿司」と「柿安本店」は、優待の再開や安定した配当を通じて株主還元に積極的な姿勢を見せています。内容や利回りには違いがあるため、外食で使いやすい優待を重視するのか、配当とのバランスを重視するのかが選び方のポイントです。自分のライフスタイルや投資目的に合わせて、上手に活用してみてはいかがでしょうか。




