同じ映画でも、迫力のある大きなスクリーンで観られる映画館と、いつでもどこでも何度でも観られる動画配信サービスは、それぞれ異なる魅力があります。今回は、「TOHOシネマズ」を展開する東宝と、動画配信サービス「U-NEXT」を比較し、株主優待の使い方や配当、株価の特徴を分かりやすく解説します。
東宝(9602)
東宝は、「ゴジラ」や「名探偵コナン」などの映画製作および映画館「TOHOシネマズ」の運営を行う企業です。また、「呪術廻戦」や「ハイキュー!!」などのアニメの企画・制作・配信・商品化や帝国劇場などの舞台制作・興行、オフィスビル・商業施設の賃貸、ビルメンテナンスなども行っています。
株価が下落した理由は?
2026年7月時点の株価は約1400円です。2012年まで300円前後だった株価は、2014年頃から緩やかな上昇を続け、2024年には約1000円まで上昇しました。2025年には約2000円の最高値を記録しました。
さらに、2025年には映画やアニメ作品のヒットを背景に、株価は約2000円の過去最高値を記録しています。しかし、2026年は前年ほどの興行収入の伸びが見られず、株価は下落傾向となっています。
株主優待の変更によりやや改悪に?
東宝の株主優待は、毎年8月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、保有株数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は、映画観賞券および演劇S席招待券です。
東宝の株式は、2026年3月1日をもって5株の割合で分割されました。それに伴い、2026年2月末まで年2回贈呈されていた株主優待が、2026年8月末以降は年1回の贈呈に変更されます。
分割後、5万株以上を保有する株主にとっては、映画観賞券・演劇S席招待券ともに贈呈内容が減少するため、実質的な改悪となります。ただし、分割後に100株から投資する個人株主にとっては取得しやすくなっています。
保有株数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。

安定した配当金
2027年度の配当金は、8月末の中間配当で11円、2月末の期末配当で11円の、年間1株当たり22円となる予想です。東宝の配当利回りは約1.5%前後、配当性向は約30%ほどを毎年維持しており、安定した配当傾向となっています。
東宝の利回り
1株1400円で100株購入した場合、投資金額は14万円です。株主優待として年間約1900円相当の映画観賞券が贈呈されるため、優待利回りは約1.4%になります。
また、配当金は年間2200円なので配当利回りは約1.6%となり、配当と優待を合わせた利回りは約2.9%です。保有株数に応じた配当と優待を合わせた利回りは、下記の表をご参考ください。

U-NEXT HOLDINGS(9418)
U-NEXT HOLDINGS(以下、U-NEXT)は、映画・ドラマ・アニメ・電子書籍を扱う個人向け動画配信サービス「U-NEXT」を提供する企業です。また、店舗向け音楽配信サービスや法人向けネットワーク・セキュリティサービス、光回線・ブロードバンド、自動精算機や受付機などの業務用システム、店舗向け電力・ガスサービスなどの提供も行っています。
株価が急上昇した理由は?
2026年7月時点の株価は約1700円です。2020年まで500円前後だった株価は、2021年頃から上昇し始め、2025年には約2400円の最高値を記録しました。株価上昇の背景には、2025年にかけて国内株式市場でサブスク型ビジネスやデジタルインフラ企業への評価が高まったことが影響していると考えられます。
株主優待の使い方
U-NEXTの株主優待は、毎年2月末と8月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、保有株数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は、U-NEXTの視聴料および有料コンテンツ購入に利用できるポイントです。
株主優待を利用するには、「株主優待申請フォーム」への申請とログインが必要です。保有株数が1000株未満の場合は、U-NEXTアカウントからログイン後、「ギフトコード」に「株主優待申請フォーム」に申請した際届くギフトコードを入力することによりポイントを受け取ることができます。
保有株数が1000株以上の場合は、「株主優待申請フォーム」に申請した際に届く専用IDとパスワードを使ってログインすることにより視聴料および毎月のポイントを受け取ることができます。1年以上継続して保有した場合、2年目以降の申請は不要です。
保有株数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。

配当金は増配継続
2026年度の配当金は、2月末の中間配当で8.5円、8月末の期末配当で8.5円の、年間1株当たり17円となる予想です。この金額は、2019年の1.67円から7期連続で増配しています。
U-NEXTの利回り
1株1700円で100株購入した場合、投資金額は17万円です。株主優待として年間約1万5000円相当の視聴料およびポイントが贈呈されるため、優待利回りは約8.8%になります。
また、配当金は年間1700円なので配当利回りは約1.0%となり、配当と優待を合わせた利回りは約9.8%です。保有株数に応じた配当と優待を合わせた利回りは、下記の表をご参考ください。

まとめ
東宝は、映画館で最新作を楽しみたい人にぴったりの株主優待が魅力です。配当は安定していますが、利回りは比較的控えめとなっています。
一方、U-NEXTは映画の他にドラマやアニメも視聴でき、家で動画配信サービスを楽しむ機会が多い人には実用性が高い優待です。配当も増配が続いており、優待を含めた総合利回りは東宝を上回ります。映画館派なら東宝、自宅で幅広いコンテンツを楽しみたいならU-NEXTと、ライフスタイルに合わせて投資先を検討してみてはいかがでしょうか?



